宗教勧誘の話

僕がミクシィ全盛期の頃、少し仲良くなった人に「遊ばないか」と誘われた。

だいぶ前だからあやふやな部分もあるけど記録として残す。

 

その人はあるコミュニティ(何のコミュだったかは忘れた)で知り合ってメッセージを何度かやりとりしてるうちにそこそこ近くに住んでいることがわかった。

電車で30分もかからないところ。

 

冒頭に書いたように「じゃあちょっと会って遊ばないか?」ということになり、本厚木駅で落ち合うことになった。

約束の時間に待ち合わせ場所に行くとその人が待っていた。

その人は電車ではなく車で来ていた。

「ここじゃなんだから少しどこか行かない?車で来てるから。」的なことを言われた気がする。

まぁその日中に帰れればいいか、という軽い気持ちで助手席に乗った。

 

少し車で移動して、公園みたいなところで降りでベンチで話をした。

そこからたぶん宗教の話だった気がする。

こういう宗教があってこういういいことがあって、信者も結構いるよ。みたいな内容だった気がする。

「入らなくてもいいからちょっと見に来てよ」と言われ、見に行くだけならいいか、と思いついていくことにした。

今思えば、「何もしないからラブホテル行こう?」みたいな手口だった。

 

どのくらい走ったか覚えてないけど、全く知らない道を走っていたような記憶がある。

海沿いだったような記憶もある。

そのまましばらく走った後、ある所で車が停まった。

なんだか道場の看板のような物が掲げられた公民館みたいな場所だったように記憶してる。

中には何人も入っていてお経?のような物が聞こえた。

 

その建物の中に入り一通りの話を聞き、信者達を眺めていた。

「この宗教に入るときに数珠と経本を買わないといけないんだけど、1万円くらいするから僕が買ってあげるよ」と言われ実際の値段はわからないけど1万円くらいする物を僕に買ってくれた。

今思えば、「ご飯おごってあげるからヤらせてよ。」的なニュアンスだったのだろう。

僕はそれまでの展開の早さに圧倒され素直に1万円の価値があるかもわからない数珠と経本を受け取った。

 そこからまた少し話をしてから帰ることになった。

 

待ち合わせした本厚木駅まで送ってもらい別れた。

その人と会ってから数時間しか経ってなかったがすごい密度の濃い時間をすごした感覚があった。

 

 

次の日以降、何回かメッセージが来ていたが宗教に興味なかったので連絡を取らなかった。

不思議な体験をしたが、僕の手元にはしっかり数珠と経本が残っていた。

僕はその数珠を見て、「なんか豪鬼みたいだな」と思った。

そんなに大きくはないが。

 

宗教には全く興味が無かったのでそこから入信することはなかった。

 

 

これが宗教勧誘程度でよかった、と今になって思える。

ヤクザ的なのだったりホモ的なのだったりしたら今頃僕らどうなっていたことか。

警戒心がなさすぎて、最悪そこで死んでてもおかしくない。

当時の僕が何を求めてその人と会おうと思ったか全く思い出せないのだが、なんとか人付き合いが上手くなりたい、とか考えていたのかもしれない。

 

みんな、オフ会はコワイぞ。